2,500年前に生まれ悟りを開かれたブッダ(ゴータマ・シッダールタ)は、ヴィパッサナーという”ありのままに物事を見る”瞑想法によってその境地に到達したと言われています。
ありのままに物事を見ることで悟りの境地に達するという事は、私たちは日ごろ物事を捻じ曲げて見ているという事。
捻じれを元に戻せば悟りに至ると考えられます。
僕はヴィパッサナー瞑想を行ったことも無ければ仏教徒でも無いのですが、学んでいる西洋密教カバラやヘルメス原理には「ありのままに物事を見る」ための共通要素がいくつかあります。
なのでちょっと違った観点から、瞑想で悟りを開くってどういう事?悟とどうなるの?ということかに迫っていきたいと思います。
ありのままに見るために。思い込み(意見)をやめる
ああじゃないか、こうじゃないかと色んな思い込みをして、私たちは事実を捻じ曲げて受け取ってしまうことが多々あります。
例えば。あの人に嫌われてるんじゃないか、いや好かれてるんじゃないか、という思い込み1つをとっても、それが事実であるかのように受け取ってしまい、自分の行動がブレてしまいます。
いわば妄想で事実を捻じ曲げてしまっています。事実は「聞かないと分からない」ということなのに。
なぜそういった事実を捻じ曲げる思考回路になっているかといえば、色んな人・メディアを通してたくさんの意見が頭に入っているからです。雑念と言われたりもします。
雑念の例として一つ挙げると、虫が嫌いな人は多いですけれど、子どもの頃から生まれつき虫嫌いの人はほとんどいません。どうして虫嫌いになるかと言えば、人やメディアの意見が頭にインプットされているからですね。
頭にインプットされている意見があると、それが真実であるかのように思い込みを生んでしまい、事実を捻じ曲げてしまいます。事実が捻じ曲がると、余計な恐怖が生まれたり、自分の可能性を縮めてしまうんですね。
事実をありのままに見えるためには、自分の思考から”意見”を根絶する必要があります。でも、生きていれば24時間365日絶え間なく五感を通して意見は頭に流れ込んできます。
それを日々定期的にリフレッシュさせる方法が瞑想ということです。
意見(=雑念)を頭から追い出すことで心が静まり、凝り固まった発想から解放され、自分らしさを取り戻すことができるのです。
本当の自分への気づき・悟り
頭から”意見”が抜け出てくると、アイデンティティが再定義され”本当の自分”が顔を出すようになります。
西洋密教のカバラでは、シンプルな質問によってそのアイデンティティは確かめられます。
- 私は誰か?
- 私は何者か?
- どこからきたのか?
- どこに向かっているのか?
例えば「私は誰か?」という問いに対して、「田中です。」と答えた場合。世俗でラベリングされた意見に頼っているということになってきます。
「田中」というのは苗字は自分を呼ぶためについているラベルであって、自分自身を言い表している訳じゃないですよね。
理屈をこねくり回すことに意味があるのではなく、アイデンティティの定義が変わることで、人生観や物事の捉え方が抜本的に変化し、囚われていた制限から解放されることが、悟りを得る大きなメリットです。
アイデンティティが変化すると、、、
- 悩みが格段に減る
- 豊かになる
- 恋がうまくいく
- 死との向き合い方がわかる
- スピリチュアル能力の開花
- 事実・真実を見れるようになる
- 心身の安定
- 個性が発揮される
といったことが起きてきます。「悟り=覚醒=超能力」というイメージも強いのですが、超能力だけが悟りによって現れる効能ではありません。
瞑想は悟りに至るための手段になっています。
瞑想で悟りを開く方法
僕の周りにいる人を見ていると、ある時から一気に人生が変わっていく人がいて、その人は悟ったのだと思います。
- 普通の50歳を越える主婦が、世界中を飛び回って仕事をするようになる
- ホームレスになりかけていた人が一躍有名人になる
悟る前までは、いたって普通の人なのです。本当に、サナギからチョウに孵るかのように変化していきます。
でも、そういう人たちを見る一方で、僕は瞑想した人全員が悟る訳ではないのはなんでだろう、とちょっと不満に思いました。
瞑想をする人全員が悟りに至らない理由
それは瞑想すれば悟る訳ではなく、悟りに至る手段だからです。その人たちは、四六時中瞑想をしている訳ではありませんでした。
「〇〇すればうまくいく」という言葉はキャッチ―で魅力的ですが、手段が目的にすり替わりがちです。
あくまでも瞑想は手段であり、悟りに至るためには日々の瞑想で自分を整えてから、カバラで言うところの「アイディア→思考→計画→行動」のサイクルを繰り返していくことがポイントとなるようです。
そして、悟る前の人生経験で、大きな失敗をしているのも特徴的です。新たなチャレンジや失敗は成功のもとなのですね。
瞑想で悟りを開くプロセス
まとめると、こうなります。
- 1. 瞑想をする
- 2. 雑念を空にする
- 3. アイデンティティを再定義する
- 4. アイディア→思考→計画→行動の順で動いていく
- 5. 1-4の繰り返し
瞑想で悟りを得るとはどういうことか、という手掛かりになりましたら嬉しいです*
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