パンは半身が山羊のギリシャ神話に登場する神様です。
パーンと書かれることもあり、パン自身はアルカディアという理想郷に暮らしていました。
汎(全て)を司る神
パンという名前は、「全て」を意味します。漢字で全てを表す汎(パン)と書くことも出来ます。
全てを意味するということは、アイン・ソフ・オウルを意味することでもあります。
しかし、下半身が山羊の神であることと、山羊が精力を象徴したこともあり、ウェイト版タロットカードの大アルカナ「デビル」の絵柄にも採用されており、極度に物質性を意味することもあります。
パンの母親は諸説ありますが、父親はヘルメースとされています。
パンはフルートで音楽を奏でることがありますが、その音色は素朴です。
ピーター・パンとの関連
ピーター・パンは神パンと同じように、母親に見捨てられたことと、パン・フルートを吹いていることから、神パンをモチーフにしたと考えられます。
パンが司るもの
山羊の脚と頭に角を携えて生まれてきたパンは、母親に逃げられましたが、そのパンをヘルメスが神々に届けた所、神々が喜びました。ここから、パンは喜びを司る神様と考えられます。
昼寝をしていたパンに物音があり、パンは牧草地や森、山も司り、パンの領地を通った人を混乱させることがあったため、パニックという言葉の語源になったとされています。
パンは牧畜も司っており、食糧との結びつきも深いため食べるパンとも関係しています。
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