「床にあぐらをかいて座らず、椅子で瞑想しても良いの?」という疑問を聞くことがありますが、もちろんOKです。
ご予約の方がサロンにいらっしゃるまで、よく椅子に座って瞑想して待っています。
椅子での瞑想のやり方や、座り方、椅子の選び方など、今まで椅子に座って瞑想してきた体験を元にシェアしていきます。
椅子全般での瞑想姿勢
椅子での瞑想は、座椅子と足のある椅子での2パターンがあります。
カフェにあるような、背の高い椅子ではあまり瞑想しないので、説明は省きます。
まずは、座椅子にも足のある椅子にも当てはまる内容から。
座る深さ
深く座りましょう。浅く座って背もたれを使うと、腰と背中を痛めます。
また、仙骨が寝てしまうので、気の流れも詰まってしまいます。
背もたれ
もちろん使って良いです。
深く瞑想に入って集中したいときは、背もたれを使わずに背筋を伸ばすことが多いです。
反対に、ゆったりと瞑想したいときは、もたれかかる度合いが多くなります。
腕組み
あまり腕組みをしたまま瞑想はしません。
ただ、考え事をしている時に、瞬間的に瞑想に入りたくなった場合、腕組みをしたまま瞑想しています。
肘掛
使ってOKです。
ちょっとマニアックな内容ですが、手の平の向きにも違いがあります。
手の平を上に向ける時は、今ない思考を得ようとする時や、煮詰まった時のリセット。
手の平を下に向けて乗せる時は、今ある考えをさらに追求して、具体的にしていく時です。
肘掛は、長いほうが安定して乗せやすいです。
PCチェアなど肘掛が短い場合、短い時間で瞑想をすることが多いです。
足
モモに足を乗せて状態で、足組みをしての瞑想はほぼ無いです。
足を伸ばして足首あたりで重ねる場合は、短時間の瞑想になります。
座椅子での瞑想姿勢
膝
正座やあぐらで曲げても、伸ばしても構いません。
片足だけあぐらをかいて、もう片方は伸ばすでも良いです。
慣れないうちは、両方とも前に投げ出すと楽かもしれません。
膝の関節の下にクッションを入れて膝を曲げても良いですし、伸ばしきってもokです。
つま先は天井に向けても、ハの字でもどちらでも良いので、力を抜いて楽にしましょう。
膝を立てる瞑想はあまり無いです。
膝を抱く
赤ちゃんのポーズのような体勢で、自分の両膝を抱くことはあります。
座椅子ではなく、横になって行うことが多いです。
瞑想というよりヒーリング寄りなのですが、自分の過去をさかのぼって癒す時にとる、一種の瞑想姿勢です。
足のある椅子での瞑想姿勢
ここからは、足のある椅子で瞑想をする時の姿勢についてです。
足の置き方
両足を水平においても良いですし、ハの字でも構いません。
膝を開くと、自然に足はハの字になります。
足の裏
ぴったりと床や地面につけた方が良い、とよく言われるのですが、骨盤が歪んでいると、おそらく足を床につけているのが辛いと思います。
私が瞑想を始めた頃、足をペッタリと床につけたままの姿勢は、体がムズムズしてきて結構な苦痛でした。
ですので、あぐらをかくように、足の甲を床につけて座っても構いません。
足を投げ出して、足裏の外側だけを床につけた姿勢は、背もたれに寄りかかって軽く瞑想をする時にとります。
足の裏をつけるとグラウンディングするのか
足の裏は床につけましょう、と言われる理由の一つに「グラウンディング」があります。
グラウンディングについて知らない方は、『グラウンディングとは何か』でまとめていますので、ご覧ください。
確かに足の裏をつけていた方がグラウンディングできますが、まだそれをする段階では無い時もあります。
瞑想をする時は、瞑想をしやすい体勢をとりましょう。
両方同時に取り組むと、意識が散漫になりがちです。始めたとの頃は、あれもこれもと取り組みましたが、結果として別々に取り組んだ方がうまくいきました。
ピアノを始めたばかりなのに、両手で弾き始めてしまっては、練習にならないことと似ています。
瞑想をする時は瞑想に。グラウンディングをする時はグラウンディングに集中する方が良いです。
股関節
股関節の開き度合いは、だいたい20度くらいになると思います。
無理をして、膝同士をくっつける必要はありません。
膝
ぺったりと足の裏をつけた場合、足全体が楽になり、安定して瞑想ができる膝の角度は、だいたい90度です。
手と腕
肘掛がない場合、腕を膝に乗せず、横にだらんと下げることもあります。
これは立ち姿勢での瞑想に似ていて、受動的にならず、アクティブに瞑想をしたい時に行います。
椅子での瞑想以外を含めた、姿勢全般については、『瞑想の4つの姿勢と座り方【体の各部ポイント・体調別の工夫】』にてシェアしています。
椅子での瞑想のやり方
一例をご紹介します。
1:姿勢を整えます
2:目を閉じます
3:椅子に座って体の力、関節の力みを緩めます
4:呼吸を一定のリズムに整えます
5:そのままリラックスして過ごします
6:気分が切り替えられたら瞑想を終えていきます
7:少し体を動かしてストレッチします
8:ゆっくりと目を開けて終了です
電車やバスの椅子で瞑想
電車やバスで瞑想を試したことがありますが、あまりお勧めできません。
お勧めしない理由
- 集中しづらい
- 安全では無い
集中しづらい
その理由は、まず静かで無いので、集中しづらいことです。
瞑想は深く入っていくと、ほんの少しの音でも頭に響きます。うとうと寝ている時に「わっ!」と驚かされる時のような感覚に似ています。
安全性
次に、安全性が担保されないことです。
車内で事件が起こる可能性もあり、面識の無い人がいる中で目を瞑ることは、安全とは言い切れません。
考えすぎに感じるかもしれませんが、”警察庁が公表しているデータ(平成28年の犯罪情勢)“によると、その年に起きたすりの認知件数は、3,677件です。
そのうちの一人になる可能性もありますので、なるべく控えることをお勧めします。
新幹線での瞑想経験
ちなみに私は、岡山行きの出張の際、ほとんど人がいない新幹線の車両で瞑想をしていました。
左前には、椅子を横3列すべて使って寝ているおじさんがいる、ゆるい雰囲気ではありました。
だけれど、車内での瞑想は避けた方が良いと今では思っています。
もしするとしたら、ほんの一瞬の瞑想が適しています。
瞑想用の座椅子選び
椅子での瞑想のやり方は上記の通りですが、自宅で瞑想をする時に、瞑想をしやすい椅子もあります。
座椅子と足ありの椅子で、別々にご紹介していきます。
椅子一つで瞑想のしやすさも結構変わります。
まずは座椅子から。
ポイントは「仙骨を立てられる」ことです。
正座椅子
amazonから選んでいますが、以下のようなものです。
瞑想ではなく、法事の時に使ったことがありますが、長く正座をしていられます。
自分の足を、椅子のクロスしてる足の横に入れて、クッション部分にお尻を置いて座ります。
お尻と膝の間が空くので、膝が痺れずに済みます。
正座での瞑想よりも、あぐらで瞑想をしていますので、個人的にはあまり使っていませんが、正座でするのなら持っていたい椅子です。
座布団
こちらは使ったことが無いのですが、瞑想用の座布団もあります。あぐらを組んで座ります。
あぐらを組む場合、仙骨を立ててくれる椅子やクッションが理想的です。
お尻の高さが膝の高さよりも高くなるだけで、随分楽になります。
背もたれ付き
足を投げ出して瞑想をするなら、このタイプでしょう。
頭まで支えてもらえると楽です。
デザイナーズ
ミヤモト家具さんが作られている座椅子(スツール)のように、インテリアとしても美しい座椅子を取り入れるのもgood.
お部屋の雰囲気も良くなり、瞑想のやる気が出るきっかけにもなります。
瞑想用の足ありの椅子を選ぶ
なかなか用意するのは難しいのですが、新幹線や車の椅子をまずオススメします。
長時間座っていても疲れないように作られていますので、背もたれを使っての瞑想には最適です。体をしっかり支えてくれます。
選ぶ基準
基準は次の4つです。
- PCチェアのように、回転できる椅子は避ける
- 背もたれに背中をつけても、足の裏が床につく高さ
- フカフカよりも少し反発のあるものを(クッション性)
- あぐらをかける
回転する椅子
回転してしまうと、足腰に余計な力が入りがちなので、回転する椅子は避けます。
足が床につく
背もたれを使わない場合は無視しても良い基準です。
もし気に入った椅子があって、背もたれを使えない場合、足を置くためのクッションや台を用意しましょう。
クッション性
あまりクッション性が強いと、体が椅子に吸収されてしまい、背筋を伸ばすのが難しくなります。
例えばフカフカのソファは、軽い瞑想用には良いのですが、深い瞑想をしたい場合、なるべくクッション性の弱いものをを使います。
あぐらをかける
おそらく、足のある椅子でもあぐらをかいて瞑想したくなると思います。
問題なくあぐらをかけて、なおかつ膝に手を乗せても、椅子にぶつかったり、窮屈さを感じないのが理想です。
紹介
個人的に、パトリシアウルキオラさんが好きなので、彼女の作品からサンプルを2つご紹介します。
こちらは肘掛があって良いです。腕の細い方には向いています。
ただ、素材が木なので、腕が痛くなるかもしれません。
深く座ったら、あぐらも組めそうです。
左側の椅子は、あぐらを組んで瞑想をしやすいと思います。
以上がパトリシアさんの作品から選んだものです。
座椅子でも足のある椅子でも無いのですが、「ハンギングソファ」での瞑想もおすすめです。
何度か写真のようなソファで瞑想をしたのですが、ゆらゆらと揺れるのも心地よく、その中でヒーリングを受けたこともありました。
中にクッションが敷いてあり、自分で快適な瞑想空間を作ります。
まとめ
椅子での瞑想について、様々なご紹介をさせていただきました。
椅子を使った、自分にピッタリの瞑想方法を見つける参考になったら嬉しいです。